日別アーカイブ: 2010年3月30日

よく働き、よく学び、よく遊び、家族と共に過ごすMichaelの生活

Michaelに関する最後の記事は「よく働き、よく学び、よく遊び、家族と共に過ごす彼の生活」についてです。

Michaelの生活は基本的に午前7時に自宅を出て、New Jersey州にある職場へ。そして午後5時にはいつも帰宅していました。日本のProgrammerでこういう生き方を出来る人ってどれくらいいるのでしょうか。そして夜御飯はたいていMichaelが調理して、家族と一緒に夕食を取ります。そういえば感謝祭の時や私との最後の晩餐も全て彼が調理していました。また、金曜日はDateの日らしくたいていGraceとどこかに出かけています。離婚が当たり前の米国では極めて円満な夫婦関係だと思います。彼女の誕生日にもわざわざ早く帰宅して料理を頑張っていました。日本の男性で彼と同じような事をする人はどれくらいいるのでしょうか。また3人いる娘さん達もみんな美人で性格が良くて高学歴です。これも彼ら夫婦の良い影響があったためだと思います。

そしてまた、1年間に5週間ある休暇では別荘のあるFloridaや海外旅行によく行っていました。優雅です。いつも旅行のお土産を私は貰っていました。あとは休暇中に勉強している姿もよく見ました。「これから2週間、(何か新しい事)について学ぶからずっと自宅にいる」ということもありました。

また、読書家なので話すと色々な社会的な出来事についても教えてくれます。今ひとつ面白い話しを思い出したので紹介します。住んでいる場所から3つ目の駅がすごく汚いのが許せなくて、なんとかしようと思い”311(NYCの総合問い合わせ窓口)”に友人達と電話し続けた。そして「掃除をさせるという約束を取り付けた!」という事を聞いたことがあります。まあその駅はもともと凄く汚く、結局まだ汚いままなんですけどね。それでも仕事以外でも元気だなと思いました。

あとは毎日のように近所の運動施設に通って、泳いで、走って、自転車を漕いでいました。トライアスロンtriathlonに定期的に出ているとのことです。

そんなMichaelですが、もちろん細かい欠点はありますよ!このblogではそういう点をあまり書くつもりはありませんが、一つだけ紹介すると、話しだすと止まらない点とかですかね。私とはSci-Fiの趣味が共通していて、私がフンフンと頷いているので、そういう最先端科学に関する蘊蓄を滔々と語っていました。こちらがそろそろ開放してほしいなと思っていても話し続けていたりしました。子供が娘3人だったから男の子が欲しかったのかもしれません。

以上でMichaelについての紹介を終わります。仕事だけでなく他の面でも、全人的に優れた人だなと私は尊敬していました。そして残念ながら日本ではMichaelほどに尊敬できる男性に私は出会ったことはありません。

  • 補足 Twitter上で質問であった質問 「なぜ彼はそこまで勉強するのか。」

移民の第2世代は通常とても熱心に勉強し、働きます。それは親世代が非常に苦労して働いている姿を目の当たりにするからです。またこれが出来ない移民達は米国では淘汰されてしまいます。彼らは生きるために働き、学んでいるのです。米国はそういう厳しい面が有ります。

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1日8時間労働で十分に成果を出し、かつ普通の人の倍以上の収入があるMichael。1日14時間労働をしている日本人よりも、Michaelの方がずっと価値のある仕事をして、また収入も桁違いに高いです。なぜ彼が価値ある仕事が出来るのか。それを次の書評記事で紹介しています。この話題に関心のある人は引き続き読み進めて下さい。

Michaelは7つの言語を理解します。

先程の記事ではMichaelが学位を3つ持っていることについて紹介しました。この記事ではMichaelの言語的な才能について紹介します。Michaelはなんと7カ国語を理解します。Michaelは現在日系金融機関に勤務しており、国際的な業務を扱う基幹Systemを担当しています。そこでは彼が7ヶ国語を理解することがとても重宝されているようです。

もともとMichaelはPuerto Rico(プエルトリコ)から来た移民2世なので、自宅ではスペイン語Spanishで話していました。そして学校では英語で教育を受けました。だからまずこの2ヶ国語を母国として話せることが出来ます。また、親は米国移民にありがちな低賃金・長時間労働の仕事をしていたので、親に代わって料理をすることを覚えたとも言っていました。

その後、転勤でFrenchフランス、Italyイタリア、 Brazilブラジルに滞在し、そこでそれぞれFrenchフランス語、Italianイタリア語、Portugueseポルトガル語を習得しました。これらは今でも日常会話ならちゃんと出来るし、新聞を読める程度の読解力はあるとのことです。だから職場でSpanish, French, Italy, Portugueseの電話がかかってきたら、たいてい彼に電話が回されるそうです。

そして日本語についても分かるそうです。Michaelは日系企業に勤めており、同僚に日本人が多いから覚えたと言っていました。簡単な日本語と、そして会計とcomputerに関わる専門用語なら理解できると言っていました。ただ、現状日本語は学ぶ動機が次に紹介する中国語よりもないため積極的には学んでいないとのことです。

最後の言語は中国語Mandarinです。最近の経済情勢を反映してか、中国とのやり取りが多くなったため中国語を勉強中です。中国語はまだ初級です。漢字でだいぶんと手こずっているみたいです。

Michaelはちなみにいま50歳半ばです。私は日本で50代でここまで自主的に勉強している人に出会ったことがないです。また先程の記事とも関連しますが、自分の専攻を大きく変えるために大学に戻ったという話しも私は日本ではほとんど全く聞いたことがないです。Michaelの場合はしかも文系からの理転。日本の場合だと同じようなことをするのは医学部の再受験組くらいでしょうか。

目先の改善ばかりして、抜本的な改革をしない日本人には彼の生き方は学ぶことは多いのではないでしょうか。彼の生き方は米国ではどうやらそれほど特別ではないようです。あとでまた似たような事例を紹介しますが、他にも一度社会に出てから大きく専攻を変えた人達、そんな人達と私は米国で何度も出会いました。私はMichaelの生き方をみて「普通の日本人は彼のような米国人には絶対に勝てないな」と思いました。「仮に短期的には勝っても長期的には絶対に負ける」と思います。

次の記事では「よく働き、よく学び、よく遊び、家族と共に過ごすMichaelの生活」についてより詳しく説明します。

Michael 3つの学位を持つお父さん

この記事では米国滞在中に私が出会った最も面白い人物の一人であるHost Familyのお父さん、Michaelについて紹介します。これから紹介する彼についての一連の記事は普通の日本人にとってはきっと「とんでもない考え」に思えると私は確信しています。

MichaelはプエルトリコPuerto Ricoからの移民2世で黒人です。Michael、通称”Angel”は学位を3つ持っています。以下、Michaelが持っている学位です。それぞれについてこれから順番に説明していきます。

  1. “Communication”
  2. “Accounting(会計)”
  3. “Programming”

私が米国にはじめて着いたとき、Grace(Host Familyのお母さん)が迎えに来てくれました。そしてJFK空港から自宅までの車内でGraceのBrooklyn訛りを持った英語は半分くらいしか分からなくて、さっそくCulture Shockを経験してちょっと落ち込んでいました。Brooklyn訛りというのは、早口で音がところどころ省略されている英語で、日本で通常聞く「きれいで明瞭な英語」とは程遠い英語です。その後一緒に暮らしている内にほぼ100%理解できるようになりましたが、初日は自分の英語は米国では通用しないのかと暗澹たる気持ちになりました。その後、Brooklynの自宅に付いてから、Michaelに挨拶しました。Graceの英語とは異なり、彼の英語ははじめからとても分かりやすかったです。これは後で知ったのですが、大学時代にRadioのDJをしていたそうです。だから聞き取りやすい明瞭な英語を話すのに慣れているということでした。これは最初の学位の”Communication”を専攻していた時に習得した技能でしょうね。また、MichaelはもともとRadioのDJをしていたような人なので非常に気さくで笑顔が素敵な人でした。

Michaelの職業はComputer Programmerです。そしてそんな彼の職業は職場での呼び名は”Angel”です。これは冗談じゃなくて、もらったBusiness Card(名刺)にも”Angel”って名前の前にそう書いてありました。昨年暮れに出席したChristmas Partyでは同僚から”Angel”って呼ばれているのを私も聞きました。中にはMichaelの本名を知らずにAngelという呼び名しか知らない人もいたくらいです。役職(部長、課長、係長など)で呼び合う堅い職場よりも、こういう風に遊び心を持って同僚と話せる職場の方が風通しが良くて楽しそうだなと私は思いました。日本においても役職名で遊ぶくらいの心の余裕がほしいなと思いました。もし私が日本の職場で同じことをするのなら「侍大将」とか「風来坊」とかの呼び名をつけて遊んでしまうかもしれません。また自転車好きの同僚が多いのなら”Birdy”とか”Bianchi”とかそんな通り名をつけて遊んでしまうかもしれません。そしてMichaelの”Angel”という通称は、たぶんComputerで困っている人を助けて回ったり、新しいProgrammingを組んで問題を解決するからそういう名前が付いたのかなと私は思いました。

そんなMichaelですが、Computer Programmerをする前は会計の仕事をしていたそうです。”Communication”の学位に関連したRadioのDJではお金にならないから”会計”の学位を取ったという話しを聞きました。しかしMichaelにとって会計の事務仕事が絶望的につまらなかったらしく、本当に仕事が嫌いだったそうです。なんでも会計事務所は「”非効率”の固まり」だと言っていました。そんなときに出会ったのがComputer、とりわけSpread Sheet(Excel系統のSoftware)の効率性にすっかりと魅せられて、三度目の大学入学を決意しました。ちなみに仕事しながらです。またこの時点で娘が3人います。

MichaelはProgramming自体は嫌いだけど、Computerによって生み出される”Efficiency能率”にすっかりと魅せられたと言いました。そしてそこで身につけたEfficiencyで何をしたかというと…

例(1)     これまで8時間かかっていた仕事をProgrammingを組んで1時間で終わるようにした。だから当時の職場では1日で1~2時間しか働かなかった。仕事が終わるとすぐに自宅に帰って、家族と昼食を一緒に食べたり昼寝していた。また、新たなProgrammingの勉強の時間に充てていた。

これ日本ではたぶん認められないでしょうね。日本でやると、一人だけ違うことをしていると周りから非難轟々でしょう。

例(2) これまで1年間かかっていた工場の工程管理をProgrammingを使って2ヶ月で済むようにした。

Michaelによると「頭の固い古い世代の説得をするのはメンドくさくてやっていられない。だからさっさと新しいComputer Systemを作って、彼らが従わざるを得ない仕組みを作った。」と誇らしげでした。

このMichaelの考え方は私にも強く影響を与えました。現在、私がblog記事を熱心に書いているのも彼の教えを実践しているからです。私の英語勉強法や米国体験記を一人ひとりに口頭で伝えたら、いつまで経っても終わりません。でもWebsiteにまとめてしまえば、私がいなくても代わりに説明してくれるだろうという考えに基づいて現在blogを作っています。一人に説明するとたぶん6時間はかかります。でもWebsiteにまとめたおかげで、今日(3/29)だけでも1000人以上の人達が私のWebsiteに訪問して、私の記事を読んでいます。Computerのおかげで今はとても楽が出来ています。

Michaelについて続けます。通常IT関係のEngineerというと、Computerと会話をするのは得意だけど、人と話すのは苦手、Businessの話題を理解できないという事がままあるそうです。でもMichaelはCommunicationと会計の学位・職歴を持っているので、普通の技術者とは全然違います。仕事の流れを理解して、Programmingして、そして同僚がちゃんと理解出来るように説明することができます。専門的な能力を3つ組み合わせて、他の人達よりも抜きん出て仕事ができるのです。

学位を3つ持っていることの有利さについてここで一端終わりで、次の記事ではMichaelの言語的な才能について紹介します。Michaelはなんと7カ国語を理解します。

  • 追記 Twitter上でこの記事に関して、印象的なReplyをもらったので紹介します。
ある程度の年齢になってからでも、努力して学位を取り、身につけた知識や技能が評価される社会は素晴らしいと思います。ユタの州立大に語学研修に行っていたとき、年を取った学生と知り合いましたが、「子供が出来たから、いい仕事につきたい」として学んでいたことが印象深いです。