日別アーカイブ: 2010年3月31日

とある米国人夫婦、MichaelとGraceの夫婦のあり方

この記事ではとある米国人夫婦、MichaelとGraceの夫婦のあり方について紹介します。MichaelとGraceの夫婦関係を見ていて驚いたのは、常に相手に対する愛情を口に出して、何かある度に抱きしめてKissしていること。常に相手に愛情を示しているということです。ちなみに彼らは共に50歳代半ばを過ぎており、夫婦になってから30年は過ぎています。

そしてこれは私に対しても同じです。家の中でいつも出会う度に”How are you?”と声をかけてくれます。日本ではこういう風に頻繁に声をかけてもらうことはなかったので新鮮でした。以心伝心だと言って言葉に出さないのではなく、ちゃんと言葉に出して挨拶をする。挨拶をして相手のことを認めるというのはとても良い習慣だなと思いました。

ここで何気ない日常の場面ですが、とても印象深かった場面があるので紹介します。記憶に残っているのは午後6時くらいの夕暮れ時に玄関先にあるベンチに座ってGraceがMichaelの帰りを待っていた場面です。彼女は暮れゆく夕日の中で夫であるMichaelの帰りを待っていました。そこには何十年も連れ添っても、それでも夫の帰りを待つGraceの姿がありました。そしてMichaelが帰ってきたら、抱きしめてKissをしていました(私のいる目の前で)。そして、その夜は家族で一緒に夕食を取りました。彼らには一度も言いませんでしたが、それはとてもとても幸せな光景だと思いました。彼らには内緒にしていましたけど、何気ない日常の場面であんなに感動させられるとは思いませんでした。

長時間労働が常態化して、週末以外は家族と十分に過ごすことができない。そしてお互いに声を掛け合う習慣のない日本では見られない光景だったので胸がいっぱいになったのを覚えています。表面的な欧米の生活様式だけでなく、こういう良い文化についてもちゃんと日本に輸入できれば良いなと今は考えています。

Facebookにはそんな彼らがPartyで楽しそうに踊っている写真が掲載されています。日常生活では、夕食はいつもは一緒に取り、夕食後はTVを観て笑う。また休暇では一緒に旅行に行きます。ここで一つ思い出しました。誕生日Partyは毎回凄いんですよ。家族の誰かの誕生日にはいつも家族全員で祝っていました。そして、祝われた人も「ありがとう」と言って本当に嬉しそうにする光景は良いなと思いました。

彼らのような夫婦のあり方だと、Michaelが仕事を引退した後でも上手くやっていけると思いました。一方これが日本だと、それまで仕事三昧でほとんど家にいなかった夫が家にいつもいるようになってそれが妻のストレスになるという話しをよく聞きます。

彼らの夢はいつか「発展途上国に図書館を作ること」です。Graceは教育の重要さをいつも語っていたし、MichaelはそのSystemを作りたいと言っていました。そこまで行かなくても、途上国で教育支援はしたいと言っていました。将来の夢を一緒に共有できる関係というのは、「良い夫婦関係」という言葉を越えて「お互いを尊敬できる夫婦関係」だと思いました。彼らは頭が良くて、お金があって、そして英語が話せるからこの夢は本当に実現してしまいそうです。

NYCで経験した「日本にはない夕暮れ時の豊かな時間」については特に書きたい記事なので後日別記事で改めて書きます。ワーク・ライフ・バランスとは何なのかということを考えるきっかけになる記事です。

Grace Open Mind(偏見のない広い心)なお母さん

この記事はHost Familyのお母さん、GraceのOpen Mind(偏見のない広い心)について紹介します。GraceはバミューダBermudaからの移民2世の黒人女性です。また、彼女については以前に一度記事で紹介したのでそちらも参照下さい。

NYCは本当に多様な人達で溢れかえっています。しかしながら、異なる民族同士では意外と交流はありません。Manhattanの職場では国籍・人種が異なる人達が交流するが、仕事以外の場所では交流が少ないです。。同じ国籍、同じ人種、同じ民族の人同士が集まって暮らしています。私生活では自分と似たような人達としか交流しない、NYCはタコツボ社会です。私も何度か夜にBarに行きましたが、そこでは白人の店では白人だけ、Asia人の店ではAsia人だけという感じでした。見事なまでのタコツボ社会だなとその時に思いました。実際、よく知らない人達に対しては、恐れや差別感情を誰もが持つと思います。私も含めてみなこの感情は持っています。今日印象的な記事を見つけたので参考にしてください。

私はNYCに滞在したおかげで、日本人以外の人々や自分と異なる考えを持つ人に対する差別感情は1年前の自分と比べるとずっとなくなりました。この記事は流石にひどすぎると思いますが、程度の差こそあれこういう感情は人間だれしもが持っています。また、特に集団で集まっている外国人は差別感情を持たれます。分からない言語を話す、人数が多い、かたまっている、これらが無条件で不安感をあおるのでしょう。海外にいる日本人も例外でないです。

さてここからGraceの紹介です。タコツボ社会のNYCの中で、Grace宅には多くの国々からの異国情緒豊かなお土産がたくさん飾られていました。これらはこれまでにGrace宅にHome stayした人達が残していったものです。私も日本特産の「となりのトトロ」のぬいぐるみをお土産に残していきました。Grace宅では常に他国からの留学生・旅行者を受け入れていました。また、たくさんの親戚が彼女の家によく滞在していました。日本人が考えるよりもずっとたくさんの親戚が来たので、私は何人に会ったか忘れました。

彼女がこのように自分とは異なる人々を受け入れようと考えるになったのは、10代の時に欧州へ旅行して人生観が変わった事がきっかけでした。

「それまで世界の全てだと思っていたBrooklyn(NYCの区の一つ)が実は限られたごく狭い世界にすぎない事を知って、もっと他の世界を知ってみたくなった。」

とGraceは言いました。彼女はそういう考えの持ち主だったので、以前は空港の国際線の部門で働いていたそうです。そこでの仕事は彼女にとってとても刺激的で楽しかったそうです。自分とは異なる他者を受け入れるのはとても難しいです。現に私が住んでいたBrooklyn地区は黒人とユダヤ人ばかりの地域でアジア人はほとんど全く見かけませんでした。しかし、Graceは気にすることなく異なる国籍を持つ人々を受け入れていました。

そしてまた、彼女も配偶者であるMichaelと同じくとても教養がある人間だったので、政治活動から慈善事業まで幅広く行っていました。違うことが大好き、Change大好きな彼女なので、その活動内容も面白かったです。NYCの市長選挙では現市長の対抗馬だったBill Thompsonを支援していまいた。彼女はなんとBill ThompsonのPR資料に彼と一緒に歩いている写真が掲載されていました。また、昨年夏に日本が自民党から民主党へ政権が変わった際にも「変わることは良い事」となぜか喜んでいました。

さらに、Haitiの地震が会った際には寄付の集会に参加して$1,000をポンと寄付していました。米国社会の凄いところはMichaelの会社も個人の寄付金と同額の寄付金を出すという制度を持っていることです。つまりGraceの$1000+会社負担の$1000=$2000がHaitiに寄付されました。

あと印象的に残っていることで「日本人は集団主義だと聞いたけど、その場合、あなたの個性はどうやって活かされるの?」と聞かれました。そして「会社や組織の役割って、それぞれ違う能力や背景を持った人達の良い点を引き出すことでしょ。集団主義で個人の個性が発揮出来なければどうやって仕事を進めるの?」と不思議がっていました。集団主義の日本人として、この問いにはみなさんどのように回答しますか。

私はこのGraceのOpen Mindのおかげで、私と同じ時期に彼女の家に滞在した色々な国の人と知りあうことが出来ました。ここで知り合った人達についてもおいおいと紹介していきます。最後にGraceのOpen Mindを象徴するのにぴったりの言葉があったので、一連のTweetのまとめとしてBronx動物園で見つけた言葉を紹介します。

“In the end, we will conserve only what we love, we will love only what we understand, we will understand only what we are taught.” Baba Dioum

日本語訳 : 結局、私達は知っているものだけを理解することができる。私達は理解しているものだけを愛する。そして私達は自分たちが愛しているものだけを守る。