日別アーカイブ: 2010年2月25日

【発音】【補足】発音が完璧でないにも関わらず尊敬される英語

この記事は発音について学習する際に心に留めておいてほしいことについて記します。 日本人が英語を学習する際には「発音」は悩ましい問題です。そんな人達にとって福音となる実例、「発音が完璧でなくても尊敬される英語」があるということをこの記事ではお伝えします。私がInternshipの間に出会った二人の移民の話しを通じてこの事をお伝えします。一人はアラブArab系移民、Hakim。もう一人はAfricaのセネガルSenegalからの移民、Diop。両者共に英語は母語ではありません。そしてまた彼らはそれぞれ英語を20歳を越えてから本格的に学習したため、彼らが話す英語には独特の訛りがあります。

Arab系のHakimは20代後半以降に米国に移住してきたため、強いアラビア語Arabicの訛りがあります。元はComputer関係の技術者であり、Arabicと英語以外の言語をつくつか話すことができ、合計で5ヶ国語を話すことが出来るそうです。Hakimと初めて会って、彼の英語を聴いていて最も驚いたのは非常に教養ある語彙を使った英語を話すということです。Hakimは日常生活ではあまり使わない政治、法律に関わる用語を巧みに使いこなしていました。当然それらの英語はArab訛りなのですが、圧倒的な語彙に事務所にいた人々はみな驚いていました。私は自分よりも圧倒的に豊かな語彙を持つHakimに圧倒されました。そんなHakimは本業においても成功しており、Arab系移民の指導者的立場にありました。また、元が技術者であったため情報技術にも精通していました。彼は行動力もあり、話もとても面白い、そして人柄も良かったです。私は最初自分のMiddle Nameを探している際に彼の名前を貰おうかと思うくらいに感銘を受けました(ただ、明らかにArab系の名前をMiddle Nameにするのは抵抗があったので結局は辞めにしましたが)。何が言いたいかと言うと、彼は英語の発音の悪さなど圧倒するくらいの優れた教養、人柄があったためとても尊敬されていたということです。

もう一人はSenegalからの移民、Diop。彼もまたSenegal系移民の指導者的立場にありました。すでに米国に20年近く滞在しているため、米国人同様の英語力を持っていました。Diopも20歳を過ぎてから米国に来たため、彼の英語はSenegalの公用語であるFrenchと現地語のWolof訛りを持っていました。また、彼も合計5ヶ国語を話せる多言語話者でした。Diopは事務所で法律関係の業務を補佐していたため、裁判所で判事とやり取りをするのにも何の問題もなく対応できるくらいの英語力を持っていました。ここで補足説明をしますが、法律関係の英語は日常生活の英語よりもはるかに難しいです。TOEICで900点以上というような甘っちょろい英語力では鎧袖一触です。法律関係以外にも自分で商売の販路拡大に乗り出していて、Senegal系移民の指導者として非常に尊敬されていました。

さて本題に戻りますと、結局は「英語」は「意思疎通の道具」でしかないという事です。あなた自身がその道具を利用して何が出来るのかが大切だということです。あなたが語るべき内容を持っていれば、そして英語の発音が最低限理解可能な水準であれば人々はあなたの英語に耳を傾けます。そしてまた、あなた自身が尊敬される人であれば「発音が悪い」ことが、一層尊敬を高めることに役立ちます。すなわち、「発音が悪い」ということは「成人してから努力して英語を学習した証である」ということです。逆に「発音は完璧だけど、語彙が少ない人や語るべき内容がない人」は全く尊敬されません。完璧な英語を話す人なんて英語圏ではそこら中にいるからありがたみが全くないのです。

英語を学習する人に最も伝えたい事は「あなたは英語を使って何をしたいのですか、何が出来るのですか」という問いに明確に答える準備をしてほしいということです。「英語をペラペラに話したい」という事をよく日本では聞きました。しかし、これは手段と目的を取り違えていると言わざるを得ません。成人してから英語を学習する人は発音は理解可能な水準まで高めるだけで十分だと思います。完璧な発音を目指す必要は全くありません。発音を改善する代わりに、自分自身の価値を高めて英語で語るべき内容を持って下さい。繰り返しますが、語るべき内容があれば、また聞き手にとってその話しが有益なことであれば、人々はあなたの英語に耳を傾けます。そしてまた完璧でない英語も逆に「努力の証」として尊敬されるものとなります。この事はしっかりと心に留めておいて下さい。

それでも完璧な英語の発音を身に付けたいという人も中にはいるでしょう。そういう人には最も簡単に完璧な英語の発音を身につけることができる方法をお伝えします。その方法とは「自分の子供を英語で教育を受けさせる」という方法です。これが最も簡単な方法です。

「え、本当に?」と日本人の感覚だとそう思うからしれませんが、New Yorkではこれが当たり前の光景でした。親世代が移民として米国に移り、そこで苦労して働いて教育資金を稼ぐ。そして、そのお金で子供たちが米国で十分な教育を受ける。世代を超えた英語学習がそこにはありました。私が英語学習方法よりもずっと書きたいことは、米国で知ったこの移民たちの世代を超えた闘いです。豊かになるために、自分たちの世代だけが頑張るのではなく、子供たちの世代をも巻き込んで闘う。日本人からしたら賛否両論あると思いますが、彼らの豊かになりたいという強烈な生き様には圧倒されました。英語学習方法についての記事が終わった後に米国で出会った移民たちの生き様についての記事を書きます。

追記 関連記事の紹介

Hakimについての続編記事を書きました。私がこのblogで最も書きたかった記事の1つなので是非この記事に引き続き読んでください。また、「米国体験記」で公開している記事を紹介します。私が最も尊敬している米国人の1人、Michaelは移民2世です。もしあなたが外国に移住した場合、子供たちは彼のようになれるかもしれません。世代を越えた移民達の闘いに興味のある人は引き続き以下の記事も読んでみてください。これらは「米国体験記」で特に人気のある記事です。

【発音】【補足】カタカナ和製英語の弊害

今回の記事はTwitter上に書いた際に、賛否両論まっぷたつの意見をもらいました。正直書こうかどうか迷いましたが、以下の人たちのためにあえてこの記事を書きます。私は以下の人たちの立場から今回の記事を書きます。この点をまずは御理解下さい。
  1. 英語を学習する日本人
  2. 日本語を学習する外国人
  3. カタカナ語辞書を所持している私の親世代
カタカナ和製英語は様々な点から不利益をもたらしていると私は考えております。まず1番目の「英語を学習する日本人」の立場から述べます。あなたは下記の単語を正確に発音できますでしょうか。
  • 「パープルPurple」「バードBird」「シップship」「ベテランveteran」「バニラvanilla」「イミグラントImmigrant」「フィフスFifth」
これらの単語はカタカナで表記した音と英語の発音では全く異なります。ここで紹介している英単語は私が実際に上手く発音できずに苦労した英単語です。以前の記事、【発音】英語の音と日本語の音は全く違うでも紹介しましたが英語と日本語では全く音が違います。そして全く違う音であるにも関わらず、日本語では英語をカタカナに置き換えて対応しています。この置き換えられたカタカナ英語が日本人が正確な英単語の発音を学ぶ際の弊害になっていると思います。特に「RとL」「BとV」「SとSh」「母音と子音」の音の違いに私は苦しみました。その時に私が思ったことは「最初に誤った音をカタカナ英語で学ばなければ、もっと英語習得が楽だったのに…、同じ言葉を2回に分けて理解するという二度手間がなかったのに…」ということです。

もう一つ別の視点から弊害の例を上げると、「クラウド」と言われてCrowdなのかCloudなのか即座に判断することができますか。どちらの単語になるのかは文脈から判断せざるを得ません。CrowdとCloudでは全く音が違います。こういった例が他にも無数にあります。これが日本人の誤った発音や英単語の認識を生み出す土壌になります。以上の理由から、日本語以外に英語も使う日本人にとってはカタカナ英語は害をもたらすものであると私は考えています。

次に2番目の「日本語を学習する外国人」の立場からの弊害について書きます。特に私は日本語を学習するNative English Speakerと親交があったので、彼らの視点から記します。日本人にとって英語の音が全く馴染みがないように、Native English Speakerにとっても日本語の音は馴染みがないものです。

例えば日本に2年間住んでいたカナダ人Canadianの女性は「サンクス」という単語が”Thanks”を表す単語であることに私が指摘するまで気付かなかったです。また、最初に私が並べた一連のカタカナ英語は彼らにとってはEnglishとは全く別の言語です。だから彼らはカタカナ英語を一から学ぶ必要があります。もしカタカナ英語がアルファベットAlphabetで最初から表記されていれば、彼らもカタカナ英語を一から覚えるという事をしなくて良いのにと私は思います。カタカナ英語は外国人が日本語を学ぶ際の重荷になっています。

最後に「カタカナ語辞書を所持している私の親世代」の立場からの弊害を書きます。なぜ英語をそのままカタカナにするのでしょうか。そして、日本語に翻訳できる、日本語で書ける用語をなぜわざわざカタカナ英語で表記するのでしょうか。

  • 「トピックTopic」「アジェンダAgenda」「イシューIssue」
例えば上記の単語などはあえてカタカナ英語で表記する意味はあるのでしょうか。それぞれ「話題」「議題」「問題」と日本語で表現は出来ないのでしょうか。英語に親しみのない私の親の世代は、そういったカタカナ英語が理解できないということを私は知っています。特にコンピューターComputer関連の用語で苦労しているのを私は知っています。例えば「ログインlog in」と言われても何の事か私の両親は最初全く理解出来ませんでした。Log inは「開始」と翻訳すれば、英語に詳しくない親世代も苦労なく理解できるのになとその時は思いました。日本語は多様な表現力があるのだから、日本語で表現できるものは日本語で表現すれば良い。そうすれば私の親世代もちゃんとその概念を理解できると思います。

ではこれら問題点を踏まえた上で、英語学習者に私からの提言をします。強制はしませんが、できれば共感して協力していただけると嬉しいです。以下、カタカナ英語の害悪に気付いた人が取るべき行動3か条です。
  1. カタカナ英語は使わない。代わりに対応する日本語を使う。(例)アジェンダAgenda→議題
  2. 西洋の概念や科学技術を紹介したい場合は英語で表記する、つまりAlphabetをそのまま使う。そして、翻訳が必要な場合はAlphabetの後ろに日本語訳を付ける。(書き方の例)Immigration(入国・移民)
  3. カタカナ英語を使わざるを得ない場合はAlphabetを併記する。これは誤った音を覚えるのを防ぐためです。もし併記できない場合は最低限自分自身は元のAlphabetを把握するようにしましょう。カタカナ英語をそのまま暗記するような真似だけはしてはいけません。
現在これほどまでに広まってしまったカタカナ英語を一度に無くせというのは無理なのは承知しています。しかし、私が最初に述べた3つの集団の人達のためにもカタカナ英語は徐々に無くすべしというのが私の主張です。なお、私の文章は基本的に全て上記3か条を踏まえた上で書かれています。