【書評/Review】パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本

米国市場についで巨大な日本の国内市場、そして住みやすい日本に留まっている日本人。しかし、外の世界では急激に変化が起こっており、現在の「パラダイス鎖国」を維持できなくする変化が起きている。

その動きに未だ気付かず衰退を待つ日本人の姿が私にも海部さん同様にいまはよく見えます。私も著者と同様に日本という国を一度外から見たことによって、今は彼女と同じような視点を持つようになりました。

海部さんの主張は私が考えている事とほとんど全く同じな事に少し驚きました。しかし、これは一度海外から日本を客観的な視点で見ると自然にそう思うようになるのかもしれません。

彼女の主張で最も賛同する箇所は「内なる黒船」、Change Agent(変化のきっかけとなる触媒)を日本国内で育みましょうというものです。そしてChange Agentを育むためには日本社会が「多様性」を認める社会である必要があるということです。多様性を認めることによって変化を引き起こす「プチ変人」をどんどんと日本国内で育みましょうというのが著者の主張です。一部関連箇所を本文より抜粋します。

  • 全員が均衡のとれた人間では、社会は多様にはならない。多様性を受け入れるということは、バランスが偏った人間や、自分とは違う意見を持っていたり、利害が対立したりする人間を受け入れ、許容することを意味する。
  • 特に、欠点も多いが優れた異才があるというプチ変人を育てようと思ったら、「減点主義」ではうまくいかない。

日本人の国民性を考えると放っておいても効率化はこれまで同様に追求し続けるはず。でも、このChange Agentを育むためにはこれまでのように多様性を認めない偏狭な社会ではいけない。もっと多様性を認めて、「パラダイス鎖国」をゆるやかに開国していきましょう。これが著者が最も伝えたい主張です。

日本国内にいても英語やその他外国語を勉強して、日本語以外の資料・日本人以外の人達の意見に触れている人達は彼女が著書で述べたことが現実に起きているとうすうすと感じていると思います。私はそういう人達よりもむしろ日本語しか知らず、日本人としか接しない人達にこの「パラダイス鎖国」を読んでもらいたいです。

【書評/Review】パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 米国体験記 まえがき « The Wisdom of Crowds – JP

  2. ピンバック: 世界的な人材獲得競争 « The Wisdom of Crowds – JP

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中