心の傷に苦しむ退役軍人達

先程の記事で紹介した退役軍人のJames。いつもニコニコしていて事務所でも人気のあったJamesですが、彼の身体から漂うアルコールの臭いを感じると私は少し悲しい気持ちになっていました。Jamesは退役軍人だったので、退役軍人特有の一つの症状を抱えていました。アルコール依存症です。退役軍人達はPTSDの影響を受けている人が多くいるのです。JamesはそのPTSDの影響でアルコール依存症でした。

人間は極限の環境に置かれると「心が傷つきます」。この「心の傷」はなかなか治りません。そして、退役軍人達はこの「心の傷」を抱えている人が多いです。この退役軍人達に特有のPTSDについて知ってから、私は「徴兵制」などの政策には簡単には賛成出来ないと思うようになりました。

他にも1人記憶に残っている退役軍人を紹介します。ある日事務所に来た退役軍人と握手をした際に、手を握りつぶされるくらいに強く握られたことがあります。彼は一見まともそうだったけど、所々で自制の出来ない人でした。饒舌に話すが、時々やたらと神経質な振る舞いをするなど、少し変わっていました。パソコン上にある資料を確認してもらうために、ヘッドファンをしてほしいと依頼をしたら「軍隊を思い出すから絶対に嫌だ」と固辞。このヘッドフォンが出来ないのはPTSDを抱えているからです。

Host Familyからも退役軍人の問題について教えてもらいました。Brooklyn住宅街の近所においても、過去に退役軍人が家族を殺害したとの事です。ある奥さんが旦那(退役軍人、ベトナム戦争に従軍)を驚かそうと思って、自宅の電気を消して「ワッ!」と暗がりから驚かせました。旦那は反射的に反撃して、奥さんの首の骨を折って殺害したとのこと。そして、この奥さんを殺害した旦那はPTSDの影響のため「無罪」です。

New York滞在中に退役軍人と接したり、Newsで戦争の話題を見ると「米国はずっと戦争をしているのだな」と分かりました。60年強も戦争をしていない日本人からすると、戦争は常識の外です。戦争は日本にはない米国の苦い一面です。退役軍人達からは多くのことを学びました。日本で仮に米軍が本土から去り、自衛隊を再編した場合、いま紹介したような退役軍人達も生まれるのでしょう。こういう現実を私はNew Yorkではじめて実感しました。

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