【書評/Review】財務諸表を読むための本 山根節の著作を紹介

この記事で紹介する本の著者、山根節さんは慶応ビジネススクールで教鞭をとっている方です。これから先の内容は一部MBAの履修科目に含まれるので経営学やMBAに興味のある方にお勧めです。

ここで簿記2級を取得した方に質問ですが、財務諸表(企業の会計状況)の分析はできますか。私は英文簿記しかやったことないので簿記2級の水準がどんなものか分かりません。そして私は簿記2級を取得しても具体的な仕訳は出来るけど財務諸表分析は出来ないだろうなと思っています。山根節さんの著書ではいきなり財務諸表の分析をすることから始めます。どのような業種・企業が儲かっているのかという分析をします。ですので会計学の基本的な知識さえあれば、簿記2級を取得しなくても財務諸表の分析が出来るようになります。財務諸表を見ることによって例えば次のような事が分かります。

  • 「楽天、ソフトバンクはなぜ何期も赤字を続けても成長するのか?」
  • 「ソニーはなぜ行き詰まったのか?」
  • 「トヨタ、セブンイレブンといった大企業はすでに金融業になっている。」

こういった企業の戦略が理解出来ます。また財務諸表が読める人なら、カネボウやJALに入社しようなんて絶対に思わなかったと思います。財務諸表が読める人なら企業を会計という観点から冷徹に分析することが出来ます。以下、著書を3冊紹介します。

  1. 経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)
  2. なぜ、あの会社は儲かるのか?(日経ビジネス人文庫)
  3. ビジネス・アカウンティング―財務諸表との格闘のすすめ

時間のない方は1か2を読むだけで良いと思います。これで基本が分かり財務諸表を読めるようになります。時間のある学生や将来MBAの取得を考えている方は3を読むことをお勧めします。骨太な内容なので腰を据えて取り掛かって下さい。それだけ得るものが多いです。

コメントを残す