【学習記録】ネクスト・ソサエティ 第1部 迫り来るネクスト・ソサエティ

この記事はP・F・ドラッカーの著書「ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる」の「第1部 迫り来るネクスト・ソサエティ」を読んだ際に私が書き留めたメモを整理して公開しています。つまり、私の勉強記録です。また、この記事の内容に興味がある人は「ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる」を手に取って読んでみて下さい。

補足 文中になる空、雨、傘という単語は問題解決のために必要な分類方法です。詳細は下記の過去記事を参考にしてください。

  • 第1章 ネクスト・ソサエティの姿

政治家は年金制度の改革を約束する。同時に、いまから25年後には、誰もが70代半ばまで働かなけ ればならなくなることも承知している。しかし、彼ら政治家も、高齢者のきわめて多くがフルタイ ムではなく契約ベース、非常勤、臨時、パートタイムで働くようになることまでは承知していない 。【NS 4頁】雨

いまから20年後あるいは25年後には、組織のために働く者の半数は、フルタイムどころかいかなる 雇用関係にもない人達となる。特に高齢者がそうなる。したがって、雇用関係にな い人たちをいかにマネジメントするかが、企業だけでなくあらゆる種類の組織にとって中心的な課 題の1つとなる。【NS 4頁】雨

若年人口の急減は、政治的には、外国人労働者や移民の受け入れが、国論を二分する問題になるこ とを意味する。経営的には、国内市場が激変することを意味する。【NS 4頁】雨

1950年代のアメリカでは、製造業の雇用が全就業人口の35%を占めていた。ところが今日では、いかなる社会不安も引き起こすことなく半減している。(続く 続き)しかし、製造業の雇用が今日でも25~30%の高い水準にある日本やドイツにおいて、その急激な現象はいかなる社会不安をもたらすことになるのか。【NS 4頁】雨

  • 第2章 社会を変える少子高齢化

世界2位の経済大国日本では、人口は2005年に1億2500万のピークに達する。2051年には1億人を切る 。そのかなり手前の2030年においてさえ、65歳超人口が成人人口の半数を占めるにいたる。【NS 10頁】空

日本の出生率はドイツ並の1.3である。これらの数字は、フランス※、イタリア、オランダ、スウェーデン、スペイン、ポルトガル、また新興国の中国でも変わらない。【NS 10頁】空 (※本書が書かれた時代と異なり、フランスは現在出生率が回復しています。)

少子高齢化は、先進国の政治において高齢者の支持が重要になることを意味する。すでに年金改革は選挙公約の柱である。移民の受け入れは人口維持や労働力確保の観点から論じられるようになっている。年金と移民の2つの問題が、先進国の政治の様相を大きく変えつつある。【NS 10頁】雨

遅くとも2030年には、先進国では退職者が退職の恩恵に浴せるのは70代半ばということになる。年金の額も少なくなる。【NS 10頁】雨

就業者の年金負担の上昇を多少なりとも抑えるために、心身ともに健康な者に対する定年は撤廃されるかもしれない。すでに若年者と中年者の多くが、自分たちの年金の財布が空になることを懸念している。いずれの国においても、政治家だけが、現行の年金制度を救える振りをしている。【NS 11頁】雨

人口問題の権威は「今後50年間、日本は年間350万人の移民を必要とし、労働人口の減少を防ぐためにはその倍は必要とする」といっている。しかも、アメリカ以外の国には、そのような規模の移民を受け入れた経験がまったくない。【NS 12頁】傘

先進国のなかでは、すでに多くの移民を受け入れているアメリカが数十年先をいっていることにまちがいない。アメリカは特に1970年代以降、非合法のものを含め大量の移民を受け入れている。そのほとんどが若く、出生率も高かった。【NS 12頁】雨

先進国のなかでは、アメリカ並の経験を持つ国はオーストラリアとカナダだけである。(中略)依然としてヨーロッパは国籍・言語・文化・宗教の異なる外国人の同化は成功していない。【NS 13頁】空

人口構造の変化がもたらす最大の影響が、文化と市場の多様化である。(中略)今後、先進国においてもっとも急速に成長するに違いない高学歴者のための継続教育の市場も、これまでの若年市場とはまったく異質の価値観をもつ市場である。【NS 14頁】雨

労働市場は女性の知識労働者の出現によっても多様化する。看護師、コンピューター技師、弁護士補助職の資格をもつならば、15年間の子育てのあと仕事に復帰出来る。(中略)知識労働者の道こそ、子育て後の社会復帰を望む女性のニーズに答え、かつ労働可能年齢制限の延長という新しい現実に答える初めてのキャリアである。【NS 16頁】雨

そもそも労働可能年限の延長だけでも、労働市場の多様化を促進する。50年に及ぶ職業生活は、1種類の仕事をするには長すぎる。企業をはじめとする組織の短命化も、労働市場の多様化を促進する。(中略)30年以上存続する企業はほとんどなくなることを覚悟しなければならない。政府機関や政府プログラムさえ、30年はもたなくなる。【NS 16頁】雨

今日のところ、50歳あるいは55歳に達した働き手のなかに、知識労働者は少数である。しかし、2030年には、彼らが単独では最大の層となっているはずである。【NS 17頁】雨

  • 第3章 雇用の変貌

あらゆる経済大国のなかで、製造業労働者の割合の最低の国がアメリカである。イギリスがこれに続く。日本とドイツでは、まだ四分の一近くが製造業労働者である。そして、あらゆる先進国において、製造業労働者の割合は減少の一途をたどっている。【NS 20頁】空

先進国社会でもっとも急速に増加している労働力は、サービス労働者ではなく知識労働者である。すなわち、仕事に正規の高等教育を必要とする人たちである。アメリカでは、この知識労働者が全労働力人口の三分の一を越えた。実に工場労働者の倍である。20年後には、先進国では全労働力人口の4割に達することになる【NS 20頁】雨

知識は専門化して、初めて有効となる。ということは、知識労働者は組織と関わりをもたざるをえないことを意味する。組織とは、多分野の知識労働者を糾合し、彼らの専門知識を共通の目標に向けて動員するための人の集合体である。【NS 21頁】雨

知識は急速に陳腐化する。そのため定期的に教室に戻ることが不可欠となる。知識労働者のための継続教育がネクスト・ソサエティにおける成長産業となる。ただし、それが行われる場所は学校とは限らない。週末のセミナーへの参加であったり、自宅でのeラーニングであったりする。【NS 25頁】傘

知識とは専門化である。知識労働者は自らの専門分野では高度の流動性をもつ。大学、企業、政府機関を変わることに抵抗がない。(中略)彼らといえども組織への愛着はもつ。居心地のよさも感じる。だが、その忠誠は自らの専門分野にある。【NS 26頁】空

知識社会は、上方への移動に制限がないという初めての社会である。知識は、相続も遺贈もできないところが他の生産手段と異なる。あらゆる者が自力で獲得しなければならない。誰もが無知の状態からスタートする。【NS 26頁】空

知識労働者たる者は若いうちに非競争的な生活とコミュニティをつくりあげておかなければならない。コミュニティでのボランティア活動、地元のオーケストラへの参加、小さな町での公職など仕事以外の関心事を育てておく必要がある。やがてそれらの関心事が、万が一にも仕事に燃え尽きたとき、貢献と自己実現の場を与えてくることになる。【NS 29頁】傘

→上記2つの文章は仕事以外に何の趣味・関心・交友関係がなくて、退職後/離職後に燃え尽きてしまう人たちを連想した。

  • 第4章 製造業のジレンマ

今日、先進国のなかで農作物の輸入国は日本だけである。それどころかヨーロッパのあらゆる国が、売るあてのない大量の余剰農作物をかかえている。今日、農業生産は1920年の4倍に達した。1950年と比べても3倍となっている。【NS 32頁】空

→こういう事実を知ると食糧危機なんて起こる訳ないじゃん、日本は自給率になぜそこまでこだわるの?といつも思う。

社会心理的にも、日本は製造業の地位の変化を受け入れる心構えができていない。日本は20世紀の後半、製造業の力によって経済大国の地位を獲得した。(中略)経済発展の主役としての製造業の地位の変化が、日本のかつての難局のいずれにも劣ることのない大問題であることに違いはない。【NS 34頁】雨

これから製造業はかつての農業のように地位が低下する。そして農業と同じように保護主義を強める。EU、NAFTA、MERCOSURという地域単位で保護の障壁は作られる。

保護主義は、経済的な利害と政治的な力学に加え、情緒的な郷愁と偏狭な愛国心によって勢力を伸ばす。だが、そこからは何も生まれない。成熟産業に対する保護は無効である。すでに70年に及ぶ農業保護の経験が明確に示している。【NS 37頁】傘

過剰雇用の成熟産業に金を注ぎ込む政策は害をなすだけである。それらの金は、一時解雇された高齢者を助け、若年者を再教育し再雇用するために使わなければならない。【NS 37頁】傘

→潰すべきものを潰さないといつまで経っても新規産業は育たないし、既得権益者は害を撒き散らすだけ。

  • 第5章 企業のかたちが変わる

もっとも生産的なマネジメントは、統合ではなく分散であることが明らかになった。あらゆる活動がそうなった。その結果、まず初めにIT関連業務、データ処理、コンピューター・システムのアウトソーシングが一般化した。【NS 42頁】空

ごく最近にいたっては、多くの企業が、採用、解雇、給与、手当、人事、厚生の業務を包括して雇用業務代行会社にアウトソーシングするようになった。それら雇用業務代行会社に業務をアウトソーシングするクライアント企業の社員総数は、すでに200万人を越えた。【NS 42頁】空

事業の発展は、企業の内部からではなく、他の組織や技術とのパートナーシップ、合弁、提携、少数株式参加、ノウハウ契約からもたらされるようになった。企業と大学の学部、市役所や州政府と道路清掃や刑務所管理を請け負う企業というように、異質の組織間の提携という50年前には考えられなかったことが当たり前になっている。【NS44頁】空

アメリカではこの10年、20年というもの、多くの企業が、知識労働者を惹きつけ留めておくために、ボーナスとストックオプションを使ってきた。そして、すべて失敗してきた。(中略)知識労働者にとっても、報酬は大事である。報酬の不満は意欲をそぐ。しかし意欲の源泉は、金銭以外のところにある。【NS48頁】雨

知識労働者にとって重要なことは、第一に組織が何をしようとしており、どこへ行こうとしているかを知ることである。第二に、責任を与えられ、かつ自己実現することである。もっとも適したところに配置されることである。第三に、継続学習の機会を持つことである。そして、何よりも敬意を払われることである。彼ら自身よりも、むしろ彼らの専門分野が敬意を払われることである。【NS48頁】雨

→これがまったく出来ていない他山の石な日本企業が山ほど頭に浮かんだ。だからみんな辞めていくんだよ。

かつての肉体労働者は、何をなすべきかは指示されるものとしていた。これに対し知識労働者は、自らの専門分野では自らが意思決定を行うべきものとする。【NS49頁】傘

「第1部第5章 企業のかたちが変わる」は面白い事例が多い。でも、抜粋紹介するには長すぎるので割愛。興味がある人は自分で手に取って読んでください。

  • 第6章 トップマネジメントが変わる

組織に必要とされるものは、真摯に仕事をする有能なトップマネジメントであって、超人ではない。今日何人かのスーパーマン的なトップがいるということ自体が、トップマネジメントの危機を表している。【NS56頁】雨

アメリカの大企業で起こっている一連の失脚劇は、人物の欠陥ではなく、システムの欠陥を示している。いままさに、トップマネジメントに関して新しいコンセプトが必要とされている。【NS56頁】雨

→これって日本政界にそのまま当てはまる。優秀な人材、他の誰にも変わることのできない素晴らしい人材のみが活躍している組織は、一言でいうと「駄目な組織」です。超人じゃなくても活躍出来る組織が理想。

  • 第7章 ネクスト・ソサエティに備えて

組織にとってもっとも重要な変化とは、今日の情報システムでは把握できない外部の変化である。外部の世界についての情報は、ほとんどの場合コンピューターを利用できる性格のものではない。分類もされなければ、定量化もされない。【NS62頁】雨

組織が生き残りかつ成功するためには、自らがチェンジ・エージェント、すなわち変革機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである。【NS62頁】傘

→ドラッカーの名言ですね。>変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである。

変革機関となるためには、第一に成功していないものはすべて組織的に廃棄しなければならない。第二に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善していかなければならない。第三に、あらゆる成功、特に予期せぬ成功、計画外の成功を追求して行かなければならない。第四に体系的にイノベーションを行っていかなければならない。【NS62頁】傘

チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の思考態度を変えることである。全員が、変化を驚異ではなくチャンスとして捉えるようになることである。【NS62頁】傘

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